仕事ときどき女の子

しがない自営業です

仕事丸投げるボーイとご意向汲み取りたガール

タイトルはふざけているが真面目な話をする。最近ひしひしと感じる違和感を言葉にしておきたい。

社長、リーダーとしての仕事してるのかと疑問。なぜ、ディレクターのわたしが売上目標や社の目指すところを一人で考えているのか。やっとその違和感に気付いた。

 

背景としては、自社サービスのことはほとんど全部わたし任せになっていて、売上目標立てて、どういう方針で目指すかという大きい指針を示し、ロードマップに落とし込む。そこまで全部自分でやった。

社長は何をしているかってーと、他の受託案件で忙しい。ディレクター不足だから、その役割も担いつつ、営業活動などしてる。ディレクターとエンジニア以外でやる雑務もやる。

自社サービスの方は、力を入れて売上につなげていき、ちゃんと社員に給料支払えるくらいは大きくしたい。今は、受託開発で儲けたお金を、自社サービスに投入している状態だ。だから、受託開発抜きでは、自社サービスは動かない。

自社サービスで売上を立てることはもちろんだけど、それを抜きにして直近必要なのは、お金になる受託開発をすること。それが現実。

 

こういう状態の中、社長とご飯行った時のことを話したい。

その日ある有名な企業に行ってきて、新しいサービス一緒にやりませんか?と相談があったという。社長は超乗り気。絶対いい。その一点張りだ。社長はいいと思ったものにすぐ飛びつく傾向がある。それが吉と出るか凶と出るか、それは時と場合によるから、何か共有があっても、へいへいそうですかくらいにしか思わないようにしてる。

今回も、へいへいそうですかくらいの頷き方をしていたわけだが、心のどこかで、小さな自分がモヤッとボールを投げまくっている。「それ、金になるの?」とツッコミを入れたい自分がいる。夢で溢れているところ水を差すようで、23時の西麻布のワインの美味しいお店で、その一言を言えずじまいだった。

それにそのときは、やりたきゃやればいいとも思っていた。これ以上わたしに仕事がふってくることもないだろうし、他人事のように思った。それが正直なところだった。

 

そして今日。

残っている仕事がたくさんあるけど、土日にPC開く気にもならないとうじうじしていた。でもそもそもだ。いちディレクターがやらんでもいいことを抱えてる。実務に関わる、CS対応などは構わないが、なぜ自社サービスの方針までわたしが考えているのだろう。と、ふと頭をよぎったのだ。

前職でディレクターしていたときは、サービスの方針を、必ず社長が社員の前でプレゼンをしていた。それはリーダーとしての姿だと思ったし、普通のことだと思ってた。でも、そのときの自分の上司は、その目標に対して自分のチームをどうすべきかをまったく示す人じゃなかった。わたしから、方針を示したほうがいいんじゃないんですか?と言わなきゃやらない始末。リーダーとしてはよろしくない。

今、この状態だ。とピンときた。自社サービスをどうしたいか、はたまた会社をどうしたいか、これを誰も示さないのに走り続けても頑張れない。

そもそもだ。エンジニアがディレクターに、方針が何もなくて走れないと言っても、こっちだって何を目標にしたらいいか知らない、と答えるしかないのだが、「あぁ、そうかちゃんとしなきゃいけないのか…」という気持ちになった上にで、社長からも売上目標立ててよ、なんてさらっと言われるから、何も違和感を感じることなく作ってしまった。

本来は、社長がサービスをどうしていきたいか、会社をどうしていきたいかを示す。それをもとに、どう案件を作っていつやるか、ロードマップを作る。これがディレクターの仕事。全部ひっくるめてわたしにやってほしいなら、それなりの役職や給料を与えるべき。リーダーとしての人間としてチームに置くべき。それが出来てないこの状態は、やりがいの搾取。

新しい金にならない案件を取ってくるくらいなら、「金のなる木」の今あるいくつかの案件にもっと関わって育てて欲しいです。これを西麻布で言うべきだった。またひとつ、モヤッとボールを全力で投げつける自分が生まれてしまった…

 

最後に。

仕事がいっぱいふってくるのは、都合のいい人である証拠である。いい子は都合のいい子。何でもやるならそれなりの対価が必要。それが用意出来ないならやらない。「やりがいの搾取」をもうされたくないんだけど、そううまく出来ないよなぁ、小さい会社だと余計に。つらい。

許せないことは許さなくていい

仕事で嫌なことがあったから書く。

最近、ちょっと無理してやってる仕事があって。それは自分自身もだし、やる気溢れてるようにみえて実は違うかも知れなさそうな社長的にも。

自社で完結する仕事ではなく、(少し登場人物のことぼかすと)、エンジェルがいて、実際ものづくりをする企業がうちともう一社。

この案件、最初っからグダグダで、それはうちのせいでもあるんだけど、あまりにうまくいかなすぎるからという理由でディレクター(私)を突っ込んでみた、というところ。つまり炎上の火消しだ。

でも、わたしは経験もあまりないし自社サービスのディレクションしかしたことないから勝手がわからない。火消しどころか平行線のままである。

エンジェルは金持ちだから余裕の笑みを浮かべて好きにやれよと言ってくる。だが。問題はもう一社の方がとてもきつい人たちなのだ。いろいろきつい。言うこと、やること、考えること。全部。

うちの会社は、社長が天然系だしいつも明るくてポジティブで抜けてるところも多々ある人間だから、社風もそんなかんじ。

…合うはずがない。それでも、仕事だからと割り切ってやろうとした。その会社の人たちはうちにないものを持ってる、補完しあってやっていきましょうと言ってきた。その通りだと半ば思い始めてた。けど。無理だったって話。

 

昨日、会食があった。親睦を深めようという意味と、今日エンジェルたちにプレゼンをするからその資料の共有をするために、だ。

社長が行きたがってた店を予約した。少しプロジェクトがやりやすくなるといいなと期待もしたけど、開始30分でその気持ちはマイナス一億%くらいになった。

急に怒り出したのだ。資料の気に入らないところを3時間近く詰めてきた。資料の人物を並べてるところの登場人物が納得いかないという。確かに、それは社長があまり深く考えていなかったというのも悪いだろう。その件に関して指摘するのはあり。むしろやるべきだと思う。

だが、詰めるとなると話は別だ。許せなかったのは社長の人間性まで否定しはじめたことだ。もう具体的な言葉をここに書く気にもならない。勢いづいて、うちのエンジニアまで否定しはじめた。

心底がっかりした。きついこと言う人達だけど、それは仕事だと割り切っていると思ってた。でも実際は、仕事とは関係ないところをエグい角度でぐちゃぐちゃにしてきた。はぁ。もうこの3時間くらいため息しか頭に浮かばなかった。時々話を振られて、そう思うでしょ?とか言われたけど、全然理解出来なかったから、思いっきり全然違う話をしたあと、社長はそんな人じゃないですとやんわり言い放ったらもう話を振られなくなった。わたしも社長も、ただ疲れてた。

途中、このプロジェクトを終わらせたいと言い出して、一回考えるために外に出ていってもらった。社長は放心状態で、こんな社長みたことないからどうしていいかわからず、てんぱってくだらない話ばっかりしちゃったけど、出てった会社の人が帰ってくる少し前に、「どっちでも覚悟は出来てる」と言っていた。プロジェクトは続くことになったけど、この覚悟は、多分どっちでも地獄だという意味だったのかなと、なんとなく思う。

会食が終わって帰り道、すべての生気を取られたかのような顔でオフィスに戻った。戻ってすぐ、社長は一人になりたいとつぶやいて、お開きになった。本当は少し喋っていたかったけど、やめといた。

そのあと寝るまでの間になぜか数回電話があって、業務連絡やらなんやら話して、それ以外はよく覚えてない。とにかく何も思い出したくなくて、取ったホテルでVODを観ながらろくに食べられなかった料理の代わりにフライドポテトを頼んで食べながら寝落ちした。

 

今日もぎくしゃくしたSlackの会話、エンジニアへのスケジュールの共有、遅れている案件の調整。はよ一抜けたい。でも抜けたところで、社長はずっとそこにいて、エンジニアたちもそこにいて、多分新しいディレクターを迎えられるのはずっとあと。候補はいるけどこのプロジェクトを束ねられるくらいのスキルがあるようには思えないから、わたしが介入するのは避けられないだろう。つまり、わたしも地獄行きだ。

これは仕事だから。割り切ろうと思えば割り切れる。でも、昨日の会食の会話だけは、どうしても許せない。ましてや仕事に陰湿な言葉をわざわざチョイスして投げつけるなんてどうかしてる。大切な人が傷ついているのに、黙って許せるわけはなくて。

もうわだかまりは溶けないと思う。だからせめて、淡々と仕事をして、淡々と社長を安心させるしかないと思う。それ以外、わたしにできることってないんだと思う。

日本で一番悪い奴ら

日本で一番悪い奴ら

 

 ホテルでこれ観てた

アラサーのお仕事と恋愛事情

9月になって、約1年半ぶりに正社員になりました。

だからって何も変わらない。いつも通り自社サービスのディレクションして、マーケティングも担当して、ブログ書いて、SNS更新して、お問い合わせが来たら対応して、企業用の営業メール送って、採用の面談日程調節して、受託開発の火消しして…

これが毎日の仕事。いやまじありえない。でも小さい会社だからしょうがない。エンジニアさんはシステムを死守することに徹底してもらいたいから、社長にはガンガン新規のお客さん取ってきてもらいたいから、ディレクターがその他の仕事をまとめて引き受けている。

アシスタントさんはいるから助かっているのが幸いしてて、1言ったこと10汲み取ってアウトプットしてくれる人もいるし、その半面1の指示をマイナス10にして勝手に世に出しちゃう人もいる。世の中不思議とプラマイゼロに出来ている。その様を毎日他人事のように眺めている。

 

突然だけど、わたしは自己肯定力が限りなく低い人間だ。だからミスして指摘されると一生こんな仕事しないわ、くらいに落ち込む。自分でもその負の原動力はなんなんだろうと思う。でもとにかくいいところを全て消し去るマッハの勢いでマイナスなことが侵食していく。最近これが起こったのが先週の水曜。やっと少しずつプラス勢がマイナス勢を倒しはじめていってはいる。自己肯定力は少しずつ回復してはいるが、不安因子を潰しきれていなすぎるほどタスクがカオスだから、今週もどこかでひどく落ち込むことがあるかもしれない。この数週間、ずっと低空飛行を続けている。

仕事に対する熱意は日によってバラツキがひどい。だから、熱意ないデーに社長とかから熱意ある何かしらの共有があると神経がヒリヒリする。それでも、いい子を演じようと最初は気を遣っていたけど、最近はめんどくさいの気持ちが先行して、ツイートにいいねつけるだけとか、今度調べてみますねーで終わらせることにしている。

そう、わたしはいい子じゃない。「いい子=都合のいい子」をそろそろ辞めなきゃいけないと思ってる。もう30になろうという大人が、いい子だねなぞと声をかけられるのは全然褒められたことじゃないと思う。ハードル低いところから評価されているのが、許せないのだ。考え過ぎだろうか。褒められて素直に喜べばいい子なんだろうか。ほら!だからいい子はいやなんだよ!謎

 

こんなかんじで、毎日てんやわんやだけど、リモートワークだからコミュニケーションに使う労力は半分以下だし、前職の会社よりだいぶ楽。それに、東京にも行けるようになったから、テキトーに東京のオフィス行って、テキトーに遊んで帰ってくるとかも出来る。ああ、なんやかんや人生華やいでいる…

 

次は恋愛的なものの話ですが、混じりけのある話題なので折っておきます。

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パニック障害になってはじめて電車に乗れた日

9ヶ月ぶりくらいに電車に乗ることが出来ました。パニック障害になって初めて。

カウンセリングはずっと受けていて、家の周りのお店なんかはなんのためらいもなく行けたりしたけど、電車だけは乗れなかった。電車は、パニックになった場所でもあるから、特別こわくて。どーしよーどーしよーと悩んでも、カウンセラーの先生に相談してみても、わたしの勇気が出なければ何も現状は変わらないわけで、そのただの現状を変えることがとんでもなくハードルことで、途方に暮れてた。

うじうじしてる間に、また社長が仕事しに地元に来てくれた。わたしが悩んでることは知ってたんだけど、その日は仕事したあと、「隣の駅まで行ってみます?」って言われた。急に。隣の駅まで行ってご飯を食べる、というミッションが課せられた。本当はすごく怖くて、もしまたパニックになってつらくなってるところを見られたくないなとか考えたんだけど、「ダメでも何も思わないし信じて下さい」って言ってくれたから、ちょっと安心して電車に乗った。乗ってから、外眺めてしりとりしてたら全然つらくなかった。拍子抜けした。社長とやったねー!なんつって、焼肉おごってもらって、また普通に電車に乗って帰ってきた。なんともない。再度、拍子抜け。

その5日後、今度は1人で6駅先くらいのターミナル駅まで行った。子供の泣き声がちょっとつらかったけど、息があがりそうでも、すぐ収まることを知っているから無敵だ。音楽とか風景に気を向けていれば普通に乗れた。その日は、久しぶりに1人で買い物して、カフェで仕事して、ハローワークにも行って、9ヶ月溜まっていたものを少しずつ吐き出せたかんじ。

ここまで出来たら、東京に行って仕事先に行くことも、美容院でカットとカラーすることも出来る。あー、やっとだ。やっと世界に彩りが宿った、とでも言っておこうか。それくらい、楽しいことで溢れる世界を掴めそうだ。

何より、社長には感謝。勇気を出させてくれる人の存在は大きい。弱っている自分のことを受け入れてくれると言ってくれたの嬉しかったな。いつも弱みを見せられないでいるから、純粋に寄りかかれて安心出来た。電車に乗るきっかけを作ってくれてよかった。

 

そう、電車で源さんをずっと聴いてた。Family Songを聴きながら、ふと社長のことを思い出してた。何十年と見てきた車内の中で一番きらきらした時間が流れた気がした。

 

リモートワーク、はじめました。

COOとしての仕事が始まりました。

6月はテスト案件とパラレルワークだったけど、ひとつはなんとか6月で終了させ、7月からは今のお仕事フルコミットで頑張っております。

そして、8月まで専属フリーランス、9月からは正式に社員となります。既存のサービスを切り分けて、そのサービスだけやる新会社の第一号社員になります。ふふ。楽しみ。

 

今、幅広くいろいろ手を付けててんやわんやしてるけど、毎日楽しい。インバウンドマーケティングやりたい、営業しなくてもお客さん呼びたいという大きい話の具現化から、バーチャルアシスタントさん(細かいタスクをクラウドソーシング出来るサービス)とコンテンツ増やしたりお問い合わせ対応したりっていうルーチンワークに近いものまで、いろいろ。それに開発の仕様まとめたり、社長の代わりに意思決定したり、ということもやってる。本当にやること盛りだくさんだし、やりたいこともたくさん。

ちなみに社員全員でリモートワークをしてて、オフィスには社長しか基本いない。リモートワークは性に合ってる気がしてる。MTGさえ間に合えば、土日や平日問わず何時に仕事してもいいし(とはいえ平日昼間に連絡くるから働く)、何より通勤しなくていいから、満員電車に苦しんで会社着く頃にはMPほぼない!みたいなことにもならない。休み休み仕事も出来るから、体力も精神力もすり減ってきたらそっとPC閉じればいい。

今までこういう仕事の仕方はしたことなかったから、驚きが多い。まずひとつ。お客さんとのMTGも全部Skypeか、お客さんによっては会議システムを導入してるから招待されることが多い。でも、大手のお客さんは対面。社長が代表して出向いてくれてる。前職は、離れた拠点でもわざわざ行ってMTGしてた。それビデオチャットでよくないですか?と聞くと会わなきゃ伝わらないの一点張りだった。(いや会わなくても伝わることたくさんあるしー!と心の中で叫んでた)あと、ツールの使い分け方が神!trelloで開発側のタスクは丸見えで、ロードマップも同じように作って、書類やMTG議事録はquipにまとめる。問い合わせとマーケティングツールもあって、簡単に使いこなせるから便利。身軽に動ける体制って大事。

やりにくい部分ももちろんある。会って話した方が決着が付きやすい話だってもちろんある。ディレクターは、社長の意向とか開発陣との温度感とか、そういうの読み取って案件を進めたり仕様を考えたりしなきゃなんだけど、リモートワークだと気軽に話しかけられないし、MTGで聞くかテキストベースでメンション投げるくらいしか接点が作れなくて、どーしよーおよよよとなってる。

一番困ってるのがこれ。開発陣の案件を、今までは開発陣の中で優先度決めて消化してたんだけど、これからはわたしがやらなきゃいけない。でも何を基準に消化したらいいとか、そもそも案件の意味や背景がひとつもわからないからヒアリングしなきゃいけないんだけど、どれもテキストでこーゆーことっす!と言われてわかるようなもんでもないから、理解するまでにやるべき工程が重くてゲンナリ。とりあえず、いつまでに何をするかと、やるやら判断の基準を共有して一緒に分けていくことにする。それを伝えるのもまた一苦労なのだけど…少しずつコミュニケーション取れるようになったから頑張ろうそうしよう。

 

今のところ理想の働き方が出来ていて、それも社長という名のお導きあって、想像出来なかった未来へとたどり着いた。ここ数年、ろくに仕事が出来なくて、仕事だけが人生じゃないと半ば言い聞かせてきた気がするけど、つらいことばっかりあったもののやっぱり仕事は好きで、本当にやりたいことはテスターでもなくて、サービスをよくしたいって本気で関われることがしたかった。…と、社長に仕事を貰ったときに気付かされた。命ある限り、精一杯仕事をしよう。という言葉が頭に浮かんで納得した。もちろん今度こそ無理はしない。

 

社長は毎日のようにラブコールしてくる。多分この人、正気じゃない。笑 その話はまた今度。

 

幸せを勝ち取ることは、不幸に耐えることより勇気がいるの。

わたしを構成する芯みたいなものは、この映画から学んだ。

映画「下妻物語」

映画「下妻物語」

 

「信念を曲げるくらいなら死んだほうがマシ」というレッテルの貼られた金槌で殴ってきた、そんな強烈な映画。思春期のわたしにとっては桃子の言葉が支えだった。何度も何度も、つらくなったら思い出す。それは大人になってからも続いている。

 


 

ninatanpe.hatenablog.com

仕事に対してどこまで踏み込むか、と書いた5日後、今年始めに仕事をした案件の社長からChatWorkで連絡が。お、新しい仕事かなうはうは!と軽い気持ちで話を聞いたら、ただのテストでもコーディングでもなく、いきなりCOOのポジションをやってくれという熱烈なカードを突きつけられた。

COO。chief operating office最高執行責任者。ただのフリーランスがいきなり役員になる、という言葉に偽りはほぼ混入してない。もっと深掘りしてくと、実際のオペレーションを回してくという仕事をやってくれという意味らしい。平たく言うてみれば、会社の持ってる案件全部のディレクションをやるんだけど、ひとつずつじっくり考えてメンバーと協力して答えを出すというよりかは、案件の全体像を社長と一緒に把握したら、わたしが解釈して噛み砕いてメンバーに仕事振ってくというニュアンスらしい。小さい会社だから、社長が数十ある案件全部見て、エンジニアとかデザイナーがモノ作る以外は全部社長がボール持っちゃってるのが、案件の相手が大きくなり出して相当つらいらしい。数日一緒に仕事して、何もかもをやってる姿とSkype中何度も急ぎ案件が横入りしてるのを見てて、「これは…アカン!」と心底思った。今までディレクターいなかったのかというとそうでもない。ちゃんと居る。でも、ちょっとワケありで仕事を頼めない状況だという。(とやかく言いたくないから今は言わない。ただ後々揉めるかもしれない可能性は否めないから、そのときに話します…)

という話を聞いて、正直戸惑った。仕事はしたい。テスターやってるよりずっと楽しい。でも、頑張れるのかな、と。隠すこともなかったし、素直にこの2年の経緯とかを話したらちゃんと理解してくれて、少しずつやってくれればいいからと言ってくれた。

おまけに、わざわざうちの近くまで来てくれた。都内から数時間はかかるところ、わざわざ来るっていう、おおごとなイベントが発生した。そこでも、熱烈アプローチを受けて、「必ず幸せにしますから」とわたしのプロポーズ処女を奪う暴挙。ここまで聞いて、これはまじでおおごとだと襟を正した。正社員になるということだけでもすごいことなのに、いきなりCOOになれという。そんなぶっ飛んだシナリオは現実では普通起こらないんじゃ?話をされればされるほど悩んだ。

 


 

このオファーで一番気がかりなのが、

  • 仕事過多で2年前のような最悪のメンタルを繰り返してしまわないか
  • そう簡単に辞められない立場に豆腐メンタル人間がいていいのか
  • COOとして足りない知識を補えるか

ひとつ目はそうね、周知の通り。中間管理職を降ろされた日から、仕事をあんまり頑張ってないから、どこまで頑張れるかが未知数。でもこの会社は、全員リモートワークで仕事してるから、対人で悩むことも最小限。それに、全員17時には連絡つかなくなるみたいだから、それでいいって言われた。あとは、わたしがどこまで自分をコントロール出来るか。事情をわかってくれてるから、無理しない前提で仕事はさせてもらえるだろう。

ふたつ目は社長がいいっていってるからいいんだろうけど、本人は自信満々に、問題ないぜ!と言えないものよね。豆腐メンタルを上回るメリットを見出してくれているんだろうか。人間完璧じゃないからねえと言ってはくれたが、が…

みっつ目は頑張ればいいんじゃないか案件すぎるけど本音。Web系の知識だけじゃなくて、英語とか経済とか真剣に向き合わなきゃいけないんじゃないのかなって。早速契約書書けとか言われてるし。COOに何を求めてるのかとかも、明確にしなきゃいけないし。考え過ぎ?そんなことないよね。それくらいの覚悟を持たなきゃいけないと思う。

 


人間は幸せを前にすると急に臆病になる。
幸せを勝ち取ることは、不幸に耐えることより勇気がいるの。 

下妻物語の台詞。BABY THE STARS SHINE BRIGHTの磯部社長に新作のワンピースの刺繍を入れるという大きな仕事を任せられて、でも迷いが生まれてきて、ひとりパチンコで現実逃避してるときに、小さい頃の桃子が大人の桃子に話しかける。そのときの言葉。

幸せを掴むって、大きければ大きいほど代償も大きい。元の生活には戻れないこともあるし、未知のものへの恐れもあると思う。だから、何かを選択するって、後悔か恐怖の選択だったりすると思う。

 「才能があんのに、その才能を認めてくれる人がいるってのに何悩んでんだよ、バカ。おめえが作んなきゃ、それ着たい人どーすんだよ。ジャスコで済ますしかねーじゃん。出来るよ、お前なら」

桃子が悩んでる時にイチコが言う言葉も刺さる。 もっと純粋に、自分の意思を汲み取れたら悩まない。でも、迷いは生まれるよ。損得は考えるよ。大人だからねえ。

 


 

選択のカードが目の前に置かれたとき、桃子がわたしに語りかける。後悔と恐怖、どっちのカードに手を伸ばそうか、わたしは立ち止まる。とっくに答えは出ているのに、少しだけ悩むふりをする。後悔のカードを手に取り、ぐちゃぐちゃに丸めて捨てた。

仕事と不安とハリボテの言い訳

最近は、星野源にハマってしまったりしながらも、毎日仕事とそれ以外とうまくやっているよ。

仕事の方は、だいたい午前中やっていて、クラウドソーシングで募集してたテスター(ケース作成から実施、バグレポートなどまで)の仕事をメインにして仕事をしてる。継続して来月で3ヶ月目。もっと長い時間やってほしいと言われたこともあったけど、体調のこと考えながらの期間でもあるから、やれるときにやりますということで、華麗に濁してしまった。その代わり、ノルマ感の少ない不定期着手の仕事を入れた。あるメディアへの記事ライティングと、今月末からコーディングの仕事。数万円しか儲からないくらい期日もふわっとしてるから、1日の時間潰し的にやってます。

でも、そろそろがっちり仕事をする毎日にもしたい。でも、そのためにはハローワークで受給資格の一時停止を解除してもらわなきゃいけない。でも、そのためにはハローワークに行かなきゃいけない。でも、今の自分は電車に乗れない……でもでもでもって、結局普通の生活をしているようでしていない毎日。引きこもり時々近場の外出っていう生活を半年もしてしまっている。だから余計、1人で好きなとこ行って好きなことするっていう楽しさを忘れてしまっている。いかんいかん。どうにかしなくては!!これじゃ、大好きなスーパー銭湯に二度と行けなくなる!!

 

で、どうにかするために、パニック障害のカウンセリングを受けます。記事にしたか忘れたけど、カウンセラーの先生から、ある機関の研究で遠隔カウンセリング出来る人を募集しているという話をもらった。何それすごいおもしろそー!と思ってやることにした。しかも、研究だから無料でいいんだって。あとiPad貸してくれた。この前、そのための手続きをしてきたから、近々開始される予定。

そもそも今、何がアウトなのかというと、まず遠出をするのが怖い。あと1人で人混みに近づくのも怖い。パニック発作を起こしそうになった、満員電車の状況のようなものが再現される予感がしてくると不安になって呼吸が浅くなる。そして、1人つらそうにしてるのを周りの人にまじまじ見られたり、わたしのせいで周囲が不快な思いをするんじゃないかと考え出して不安が暴走する。性格的に、人に迷惑をかけることが病的に苦手。このように、ダメになってく悪循環の根本を断ち切れるようにしなきゃいけない。

一見何も変わってないように思えるけど、1人でチャリンコでコンビニに買物に行けるようにはなってはいる。でも、その次の一歩を踏み込めなくてだめだなぁと思う。最近はそのよくなったことをずっと平行線のままやり過ごしてしまっていてよくない。不安や恐怖は、立ち向かわなきゃ一生そのまま。ブログでも何度も言ってきた。だから、次は少し人通りのあるところにあるコンビニや本屋に行こうとしてるけど、カウンセリング受けてからにしようとか、今日は仕事があるからとか、日差しが強いとか、風強すぎてチャリンコがこげないとか、言い訳をつい考えて行動出来ない。

その言い訳はホンモノなのかというとそうでもなくて、行くのが怖いということを隠そうとする「ハリボテの言い訳」でしかない。そう、自分でも気付いているのに、毎日のように嘘の答弁を繰り返している。そんな弱気でいいんですか?一生近場のコンビニだけで生きていくつもりなんですか?Amazonで買えないものはどうするんですか?一番じゃなきゃダメなんですか?と野党のわたしが追求するごとに、心がきゅっと縮む。さっさと野党が政権を取っていただきたい、と切実に思う。

ギャグ言ってスベってる場合じゃないんですけど、週末は少し遠いところにあるファミマのチョコミントフラペチーノを買いに行きたいところです。

 

一番じゃなきゃダメですか?

一番じゃなきゃダメですか?