仕事ときどき女の子

しがない自営業です

仕事丸投げるボーイとご意向汲み取りたガール

タイトルはふざけているが真面目な話をする。最近ひしひしと感じる違和感を言葉にしておきたい。

社長、リーダーとしての仕事してるのかと疑問。なぜ、ディレクターのわたしが売上目標や社の目指すところを一人で考えているのか。やっとその違和感に気付いた。

 

背景としては、自社サービスのことはほとんど全部わたし任せになっていて、売上目標立てて、どういう方針で目指すかという大きい指針を示し、ロードマップに落とし込む。そこまで全部自分でやった。

社長は何をしているかってーと、他の受託案件で忙しい。ディレクター不足だから、その役割も担いつつ、営業活動などしてる。ディレクターとエンジニア以外でやる雑務もやる。

自社サービスの方は、力を入れて売上につなげていき、ちゃんと社員に給料支払えるくらいは大きくしたい。今は、受託開発で儲けたお金を、自社サービスに投入している状態だ。だから、受託開発抜きでは、自社サービスは動かない。

自社サービスで売上を立てることはもちろんだけど、それを抜きにして直近必要なのは、お金になる受託開発をすること。それが現実。

 

こういう状態の中、社長とご飯行った時のことを話したい。

その日ある有名な企業に行ってきて、新しいサービス一緒にやりませんか?と相談があったという。社長は超乗り気。絶対いい。その一点張りだ。社長はいいと思ったものにすぐ飛びつく傾向がある。それが吉と出るか凶と出るか、それは時と場合によるから、何か共有があっても、へいへいそうですかくらいにしか思わないようにしてる。

今回も、へいへいそうですかくらいの頷き方をしていたわけだが、心のどこかで、小さな自分がモヤッとボールを投げまくっている。「それ、金になるの?」とツッコミを入れたい自分がいる。夢で溢れているところ水を差すようで、23時の西麻布のワインの美味しいお店で、その一言を言えずじまいだった。

それにそのときは、やりたきゃやればいいとも思っていた。これ以上わたしに仕事がふってくることもないだろうし、他人事のように思った。それが正直なところだった。

 

そして今日。

残っている仕事がたくさんあるけど、土日にPC開く気にもならないとうじうじしていた。でもそもそもだ。いちディレクターがやらんでもいいことを抱えてる。実務に関わる、CS対応などは構わないが、なぜ自社サービスの方針までわたしが考えているのだろう。と、ふと頭をよぎったのだ。

前職でディレクターしていたときは、サービスの方針を、必ず社長が社員の前でプレゼンをしていた。それはリーダーとしての姿だと思ったし、普通のことだと思ってた。でも、そのときの自分の上司は、その目標に対して自分のチームをどうすべきかをまったく示す人じゃなかった。わたしから、方針を示したほうがいいんじゃないんですか?と言わなきゃやらない始末。リーダーとしてはよろしくない。

今、この状態だ。とピンときた。自社サービスをどうしたいか、はたまた会社をどうしたいか、これを誰も示さないのに走り続けても頑張れない。

そもそもだ。エンジニアがディレクターに、方針が何もなくて走れないと言っても、こっちだって何を目標にしたらいいか知らない、と答えるしかないのだが、「あぁ、そうかちゃんとしなきゃいけないのか…」という気持ちになった上にで、社長からも売上目標立ててよ、なんてさらっと言われるから、何も違和感を感じることなく作ってしまった。

本来は、社長がサービスをどうしていきたいか、会社をどうしていきたいかを示す。それをもとに、どう案件を作っていつやるか、ロードマップを作る。これがディレクターの仕事。全部ひっくるめてわたしにやってほしいなら、それなりの役職や給料を与えるべき。リーダーとしての人間としてチームに置くべき。それが出来てないこの状態は、やりがいの搾取。

新しい金にならない案件を取ってくるくらいなら、「金のなる木」の今あるいくつかの案件にもっと関わって育てて欲しいです。これを西麻布で言うべきだった。またひとつ、モヤッとボールを全力で投げつける自分が生まれてしまった…

 

最後に。

仕事がいっぱいふってくるのは、都合のいい人である証拠である。いい子は都合のいい子。何でもやるならそれなりの対価が必要。それが用意出来ないならやらない。「やりがいの搾取」をもうされたくないんだけど、そううまく出来ないよなぁ、小さい会社だと余計に。つらい。